現役人事部長の「採用研究室」

人事部長の「採用研究室」

採用面接に社員研修、査定評価まで…人事部という職場で日々思うことを書きます。企業の人事担当者、学校の就職支援課、就活する学生さんの参考になれば幸いです

インターンの上手な生かし方

昨年から、夏休み頃から始まる下記企業のインターンシップがリモート形式になって、正直楽しくなくなったという声を聞きます。

一方で、地方から参加してもコストがかからないことや、複数のインターンに参加しやすくなったからありがたいという学生もいます。

 

人事部としての本音は?

昨年の時点では「生で会わないと学生の素の部分が見えないし、学生にとっても会社の雰囲気が感じられないのでは」

なんて心配していましたが、2年目になると、あんまり関係ないのかな? と思っています。

ただ、インターンに参加するハードルが下がった分、参加したにもかかわらずエントリーしない率が上がりました。

と、これは採用する側からの感想です。

 

インターンであらゆる業界を体験》

私が学生に戻って就活をするなら、今のリモートインターンは大歓迎です。

志望業界が決まっていない人はもちろん、すでに決まっていたとしても、他業界のインターンに参加するメリットは大きいです。

例えばメーカー志望だったとして、広告業界や金融業界のインターンを受けるとします。

そのインターンの中で、

「広告代理店は、クライアントのニーズを先回りして提案できる人が優秀と言われるんだ」

とか、

「銀行は、論理的な説明やプレゼンをできるリーダー型の人を求めているんだ」

といった自分なりの感想を持っておけば、志望業界(メーカー)の面接に臨んだ際に、

「自分自身がどんなことに興味があるのか知るために、広告代理店や金融のインターンに参加しました。それぞれ刺激を受ける経験をしましたが、あたらめて、自分はモノ作りを一生の仕事にしたいと気づきました。ただ、広告代理店の、ユーザーの潜在的なニーズを言葉に落とし込む技術は、大いに勉強になりました」

などといった応用ができるかもしれません。

(かなりあざといですが)

 

レポートやアルバイトを疎かにしてまで大量のインターンに申し込む必要はないですが、せっかく体験したら、

インターン中、どんな行動や考えを持った参加者が評価されていたか

・この会社、業界が求める人材を一言で言うと

・参加者の中で、自分の客観的な評価順位はどれくらいか(その理由も)

あたりを文字に残しておくと、分析力を鍛えるのにとても役立ちますよ。