合同説明会は行かなくても…
8月になって、恒例の合同企業説明会が活発になりました。
人事担当者としては、来年4月に入社予定の内定者が決まったばかりで、もう再来年の採用かよ……と愚痴りたいところですが、参戦しないとそれはそれで不安。
ただ、今年は新型コロナの影響で、大ホールを使って直接学生たちと話すことはできず、zoomなどを使ったオンライン説明会がほとんどです。
私の会社も、昨年まではいくつかの合同企業説明会に参加していましたが、今年は今のところ予定していません。
その理由は後ほど書くとして、
受験者から見てそもそも合同企業説明会は、行った方がいいのでしょうか?
《企業側の参加目的は別にあり》
結論から言ってしまうと、いかなくても不利にはなりません。
あえてメリットを挙げるなら、どんな業界や企業がいいのかまったく考えたことがない準備不足の学生が、他の参加者を見て現実を知る場合くらいでしょうか。
社名すら知らなかった企業に出会える、というメリットもあると言えばありますが、ほとんどの参加者は、お目当ての企業の話を聞くと帰ってしまいますので……。
★参加した理由として、
・質問などアピールできれば、人事担当者にいい印象が残せるかも(お近づきになれるかも)
・目的の企業の説明から、エントリーシートや面接の時に使えるネタが拾えるかも
・選考が進んだ際に、説明会に参加したか聞かれるかも
などを聞いたことがあります。
入社志望者が少ない会社は別ですが、ある程度人気のある大手でしたら、合同企業説明会に参加したことが、選考に有利になることはありません。
私の会社の説明会でも、積極的にアピールしたり、質問してくれる学生はいます。会社の歴史や業務内容、新入社員に期待することなどを話すと、熱心にメモをとってくれます。
ただ、そこで聞いたことをそのまま面接で志望動機として言われても、目立つどころか、平均以下の評価になってしまいます。
(業界研究や会社研究の上手なやり方はいずれ書きますが、抜きん出るには少なからず努力が必要です)。
黙っていても受験者が集まってくるような人気企業が、わざわざ1日数十万円の出店料を払って合同企業説明会に参加するのか?
それは別の目的があるからです。
①まずは、ある程度の人数が受験してくれることによって、就職人気ランキングの順位を上げる(丁寧な説明をして好感度を上げることも重要)
↓
世間から人気企業(一流企業)と認識される
↓
優秀な学生が集まるのに加えて、宣伝になる
②選考本番前に、就活学生たちと直接接して、最新のトレンドや行動パターンを感じたい。
ニュースや記事からではわからない感覚的な情報が、会うことでたくさん得られます(たとえば、例年より金融系に集まる学生が少ない上に、軽い雰囲気の学生が多いな……とか)。
※今年はオンラインでこれができないので、参加するか迷っています。
他にもいろいろな理由がありますが、ストレートにいうと、人気企業は、合同企業説明会で候補者をガツガツ探すつもりはない、ということです。
優良ながらもBtoBで知名度の低い企業などは、説明会に来てくれた就活生は貴重ですから、上記のケースとは異なります。
ですので、過度な期待はぜずに就活という祭りの高揚感を感じる気持ちで、冷やかしに来てみてください。
早くオンラインからリアルに会えるようになることを願っています。