現役人事部長の「採用研究室」

人事部長の「採用研究室」

採用面接に社員研修、査定評価まで…人事部という職場で日々思うことを書きます。企業の人事担当者、学校の就職支援課、就活する学生さんの参考になれば幸いです

エントリーシート(③性格編つづき)

先日、私の性格について書いたエントリーシート(ES)いい例、残念な例を見ていただきました。

今回はその続編。

 

例えば、「私は好奇心旺盛な性格です」という書き出しで始まるESをよく見ます。

これがESでなく、言葉で自己紹介していると想像してください。

自分で自分のことを「私は好奇心旺盛な性格です」と話す人がいたら、ちょっとイタい感じしませんか?

マニュアル本でも、限られた文字数の中でアピールするために、こういった書き出しを例文に使用しているケースがあります。

 

《ESは少しの違いが印象を大きく変える》

他にも、

「チャレンジ精神が旺盛です」

「何事にも前向きな人間です」

「ムードメーカーと言われます」

などありますが、人事としては学生のESなら想定内なので、それで×評価をつけることはありません。

なので今まで書いていた方、安心してください(笑)。

でも、せっかくなら他の受験者よりも評価が上がるESにしましょう。そんなに難しいことはありませんので。

考え方としては、自分で「私は好奇心旺盛」と言うのでなく、

こんなイベントがあった

 ↓

私は積極的に関わりたい。だからこんな役割を買って出た

 ↓

その結果、こんな変化が起きた

(例)演劇サークルで役者をしていたが、もっと演出力を身につけたいと思って、照明係や小道具係にも挑戦。照明では、陰影の加減一つで、苦悩する主人公の演技を引き立てられることを知った…

 

のようなストーリーを書きます。これを読めば、わざわざ自分で「好奇心旺盛」という文字を入れなくても、あなたの良さが理解できます。

こういう伝え方をしたほうが、粋じゃないかと思います。

  

★バージョンアップのテクニックをもう一つ。

先ほどのような出だしも、

・友人の長所を見つけるのが好き

・どんなことでも、まずは挑戦するように心がけている

・猪突猛進が身上です

・私は八方美人である(その後に、その性格がプラスになったエピソードを入れる)

・気前のよさには自信があります

このように言い方を変えるだけで、適度な謙虚さが伝わります。

 

《「私はスポンジ人間」ようなキャッチを作るのは、よく検討を》

最後によくある表現で避けたほうが無難な話。

「時間に正確な電子時計男だ」

「共感モンスター」

など、自分で作ったキャッチをつけるのは、スベるとつらいので、無理して作らない方が無難です。人事担当者が「これはうまい!」と思うことは99%ありませんので。

どうしてもインパクトを出したいというのなら、よく考えて、友人などに意見を聞くことをお勧めします。