現役人事部長の「採用研究室」

人事部長の「採用研究室」

採用面接に社員研修、査定評価まで…人事部という職場で日々思うことを書きます。企業の人事担当者、学校の就職支援課、就活する学生さんの参考になれば幸いです

面接官を選考中

新卒採用の選考が始まっている会社、これからの会社といろいろありますが、私の会社はまだエントリー募集中ですので、嵐の前の静けさ、という感じです。

むしろ4月1日に入社してくる新入社員の研修メニューをまとめている真っ最中です。

 

とはいえ、面接の準備は進めています。

面接会場となる会議室を押さえたり、評価の目安マニュアルを今年バージョンに作り直したり……。

そして、面接官を今年は誰にするか、担当する人事部員と頭を悩ませます。

 

《仕事ができる=面接ができるわかではない》

面接の段階によって、年次や役職の目安があります。

例えば、一次面接は30歳前後の現場のリーダークラス。

二次面接は40前の課長クラスで、それ以降は部長クラス、役員となります。

一次、二次の面接官を誰にするか、本当に悩みます。

少なくとも仕事ぶりが評価されていることが前提ですが、部署のエース級は、上司が面接で終日席を開けることを嫌がることがごく稀にあります。

さらに、一部のエースは「自分基準」で採点をすることがあり、ABCD評価でCとDばかりつけてしまう人がいるので、事前のリサーチが必要です。

バランス感覚があり、

人のいいところを見つけるのが得意で、

自分とは違うタイプの人も認められて、

一方で冷静に当落をつけられる、

そういう社員はある程度限られます。

仕事の評価だけでは、面接官の適性は判断できないのです。

 

なので、毎年面接官をお願いする「常連さん」ばかりになってしまいますが、あえて2割は「ご新規」の社員にお願いするようにしています。

「みんないい子だったー」と言ってAとBばかりつけるような面接官もちょいちょい出てきますが、そういう社員は翌年チェンジ!

逆に、あまり目立たない社員が、鋭い視点でいい評価をすることがあります。こういう人は翌年以降も続けて面接官をお願いするのですが、その後、仕事でもメキメキと頭角を表すケースが多いので、人事としても宝物を見つけた気分になります。

 

限られた時間の中で、自社にマッチした受験者を選ぶことのできる面接官。

その適任者を選ぶのが、人事の大事な仕事なんです!