若手のメンタル休職は誰の責任か
ネットのニュースでも見かけますが、入社3年以内の若手社員がメンタルの病気で休職するケース、増えてきました。
《ある日突然、診断書を持参して》
もちろん、40代50代のベテランもメンタル休職するケースはあります。
ただ、ベテランと若手の違いは、ベテランはまず体調や気分がすぐれないことを相談しにきてくるのに対し、若手の場合はすでに心療内科に行っていて、診断書を持ってくるケースがほとんどです。
社外の友人に相談したら、心療内科に行くことを勧められて……というケースが多く、
・適応障害
・抑うつ状態
などの診断で、休職2〜3ヶ月の休養を要する、と医師の所見が書かれています。
人事部はその診断書を受け取ると、産業医と相談するのですが、産業医によれば
「本当に診断が正しいのか、半分は疑わしい」
と言います。ただ、診断書が出ている以上ひとまず休ませないとね、となります。
《職場や上司が悪いのか?》
診断書が出ると、人事部が本人と面談して、今の様子や、本人が思う原因などをヒアリングします。
ベテランのメンタル休職の場合、本人が語る原因は複合的で、家族との関係、仕事のプレッシャー、部下とのコミュニケーションなどが重なっていることが多いです。
それに対し、若手が語る原因は、
・自分の実力がなく、部署やチームに貢献できていない
・毎日上司に怒られて、自信をなくした
・入社前に想像していたような仕事でなく、社会に貢献できている気がしない
・今の業務は自分に合っていない気がする
といった、自分事が圧倒的に多いです。
40代以上のベテランから見たら、近頃の若い社員は自分勝手で弱い! と感じてしまいがちですが、ネットでメンタルヘルスに関するネット記事が豊富にある時代、
「あなたが悪いんじゃない、それは病気なんだよ」
と書いている記事を読めば、やむを得ないんじゃないかと思います。
むしろ、自分が弱いからダメなんだ、と頑張り過ぎてしまうベテランのほうが、重傷化するケースがあり心配です。
休職した社員は、担当を減らしたり、部署異動させるなど、人事部ができる配慮をしています。
それが根本の解決につながっているのか、今も自分なりの結論は出ていません。