インターンの選考基準
建前上は、インターンシップで採用の選考をしてはいけない。就活の早期化となるため……
と言いますが、本当に選考のことを考えないインターンシップなんてやっている企業はあるのだろうか?
そんな暇な会社はないと思います。
《感じの良さそうなESは目に留まる》
私の会社も先日、今年もインターンシップを実施しました。小規模で半日ですが、それでも結構準備が大変です。
特にエントリーシートから絞り込みが難しい。
本選考ほど項目はなく、内容もこの時期はほわほわしたレベルなので、なるべく感じの良さそうな応募者を、性別や学部をバランスよく散らして選びます。
人事の立場からすると、メール文や質問項目の回答文がぶっきらぼうに感じるものが、少なからずあります。
例えば「応募のきっかけは?」という質問に、
「会社のHP」
としか書かないレベルの人も、意外といます。
長ければいいと言うわけではないので、同じ理由ならせめて
「○○業界に興味があり御社のHPを定期的に見ていたところ、インターンの募集があり、エントリーしました」
くらい書いていないと心配になります。
実際に会ってみたら、ただ就活の知識が不足していて、人柄や能力は変わらないことの方が多いと思います。
それでも、限られた定員に絞り込む必要があるのなら、ちょっとした心遣いができる人の方が、上司やお客から好かれる=仕事が早く身につく、と考えて選考します。
ちなみに私の会社では、1日30〜50人が参加するインターンシップを数日間おこないます。
講師をする社員の部署はバラバラで、講義はなるべく短くして、多くの時間をワークショップに割いています。
去年は5人前後のグループにわかれて課題にそった企画を作り、各グループが15分程度で発表しました。
今年はまだ新型コロナの心配があって、リモート形式になるので、講義が多めのプログラムになってしまうかもしれません。
後日、各回に参加してくれた受講者から、講師が5人程度選んで、この方々に
「1週間程度、弊社の部署でさらなるインターンしませんか?」
とお誘いします。
希望者には実際の仕事に近い経験をしてもらい、素の様子やコミュニケーション能力を、部署の担当者に判断してもらいます。
この1週間インターンシップでは、通常の面接や筆記試験ではわからない部分がかなり見られます。
ここで評価された受講者は、その後の採用試験で優位に進みますが、最終的には役員による最終面接で決定されることになります。
あ、同業他社でも確認しましたが、インターンシップの選考に落ちた人が、それを理由に、通常の受験でマイナス評価になることはないのでご安心を(すべての企業がそうとは限りませんが)。
インターンシップは採用に直結する一方で、準備が足りないライバルも多いです。
ちょっと工夫すれば上位になることは難しくないですから、エントリーシートは手を抜かぬよう!