人事は嫌われ者?
先日のこと。
人事部員が、勤怠の申請が遅れている社員(40代)に「遅れているので今週中にお願いします」とメールしたところ、売り言葉に買い言葉となって、揉めてしまいました。
その社員からしたら、こっちは毎日忙しくして勤怠なんて後回しでしょうがないでしょ! という気分だったのでしょうが……。
おそらくタイミングが悪かったのでしょう。
その人事部員としては、言葉を選んで急かすような文章にしなかったつもりなので、その社員からメールで、
「人事の人はお昼もきちんととれるくらい余裕があるのでしょうが、私は昼の時間も仕事をするくらい忙しいんです!」
と返され、ショックを受けて沈んでしまいました。
このメールはちょっと言い過ぎと判断し、私がその社員のやりとりを引き取りました。
最初のメールでは、「人事のくせに忙しい職場の事情を考えないのおかしい」といった文調でしたが、そのうち、
「過去にその人事部員の対応で、納得できないことがあった」ことが、嫌なメールをした原因だったことがわかってきました。
どのような内容かというと、その社員のご親族が亡くなられた際に、気遣いが感じられないメールを送られた、ということです。
《人事の仕事は日常の対話の積み重ね》
具体的なメールの内容をここでは書けませんが、それほど失礼な内容ではありませんでした。
ただ、もう少し寄り添ってもいいんじゃないか、と感じる内容でもありました。
人事部の仕事は、人事異動や昇進、昇給など、社員たちの人生にとって重要な事柄に関わります。ですので、これらの辞令を本人に伝えるときは、話し方や表情、もちろん内容も、最新の注意を払っています。
ただ、それ以外のちょっとした相談でもきちんと社員に寄り添ってあげられたのか……自信がありません。
きっと、小さな信頼が積み重なってこそ、人事部は社員から信じられる存在になれるのだと、あらためて気づかされる出来事でした。